前置き
有線LANアダプターとフレッツ光のV6プラスオプションの二点を推奨する内容となります。
長い文章を読みたくなくて、とにかく回線を安定させたい人は導入部まで読み飛ばしてください。
ただし、長い文章を読み飛ばした人はTwitterでの質問DMは一切受け付けません。
インターネットの構造を一から全部を説明すると本が何冊もできるぐらい膨大になりますので、わからない箇所や気になったところはその都度各自調べてください。深堀しなければこの記事だけで回線の安定性は確保できるようになります。
どうしてもインターネットの構造が知りたい人はこのYoutubeチャンネルが台本しっかりしていておすすめです。
また、V6プラスの仕組みが知りたい方はV6プラスを運営している会社が無料配布している本(PDF)を読むと良いです。
この記事は僕がNURO光とフレッツ光のマンションタイプ3種と戸建てタイプ1種の計5回線を契約した経験から書いています。
ですが、インターネット通信の安定性は各環境に左右される要素が非常に多いため導入後の不具合などの責任は一切取りません。
前提として同じ環境の契約数が増加すると必然的にNTTやプロバイダなどの設備に負荷が集中して安定性が失われます。
契約数の増加による通信の不安定性をわかりやすく説明するためにNURO光を例に出しますが、2022年秋頃に起きたNURO光のパケットロス事件は有名です。
当時、僕自身もNURO光を使っていたので深夜帯のパケットロスがとてもひどかったです。30%くらい損失してました。
NURO事件から半年経った今現在も光回線について調べるとNURO光の広告が当たり前のように流れるので相当な人が契約しているのでしょうね。
また、ググったり、chatGPT-4を上手に扱える人はV6プラスが産廃になった時代でもこの記事の情報を元に安定性の高い回線環境にありつける可能性は高くなります。
なお、この記事の情報ソースは現時点の各公式ページから引用させてもらっているモノとなっております。※switch本体の検証結果は除く
導入前に
パケットロスチェッカー/LagWatch(みんそく)
導入前にパケットロスを計測することを強くおすすめします。
PCのみ計測可能/有線接続の24時間連続計測を推奨。
計測時は他アプリの常駐禁止。(OneDriveなどのクラウドアプリも含む)
神経質な方は使っていないPCを計測専用機にして1ヶ月連続で計測すると良いです。
ちなみにスマホでも計測できる方法はありますが環境構築が難しいです。
基本的にはパケットロスは0%を目指しますが一般向けの光回線はベストエフォート型(可能な限りの努力する)なので筆者と外部の計測結果を各自計測したものを比較して判断してください。
・パケットロスは平均 IPv4/0.144% IPv6/0.064%
・Ping値は平均 8.5msほど
・深夜帯も含む丸一日計測/毎秒計測
・フレッツ光ネクストマンションタイプ(宅内まで光ファイバー)
・V6プラスオプション導入済み
・光LANアダプター環境(SwitchのLAN環境と同じ)
・このパケットロスで予選やランクマッチで回線切れになったことは一度も無く、1回目のJCS予選2023を突破しました。
○○%以上からは環境を変えた方が良いという基準はありませんが、僕なら常時平均で1~2%以上を越えたりポケモンのランクマッチやApex/Valorantを100試合やって1試合でもラグや回線切れなって負けたらプロバイダを変えます。
(プレイしているゲームのサーバーにDDoS攻撃やその他障害・宅内設備に問題が無い前提)
改善策その1 Switch本体を有線接続する
パターン1有線LANアダプター(外部製品)
※USB 3.0は今現在任天堂Switchでは対応していないので 安く購入できるUSB 2.0の方を紹介しています。(任天堂Switchの仕様 公式HP)
Switchを有線に繋ぐためのUSB→LANに変換する外部機器です。
導入していない人は即買ってください。
パターン2 LAN付きドック(公式製品)
任天堂パーツ販売所(任天堂公式ページ):Nintendo Switch ドック 単品(有機ELモデル付属)
販売価格 7,900円(税込)
とても高いです。公式ドックにLAN端子が内蔵されています。検証などはしていませんが、有線アダプターより物理的にはんだ付けされてるほうが多少パケットロスや遅延は減るかもしれないです。
旧型Switchでも互換性があります。(Switch Liteは互換性無し)
有機EL版をお持ちの方は購入の必要がありません。手持ちのドックにLANケーブルを差すだけで良いです。
パターン3 Switch Liteの場合
実はSwitch Liteでも有線LAN接続できます。ただし…
・Type-Cの有線LANアダプター
・1つしかないType-C端子が塞がってしまうので、給電可能な 2 in 1 タイプの有線LANアダプターのみ
この二つの条件を満たす製品ではないとまともに使えません。また、不意に抜けてしまうのを防止するためにLANケーブルも長いものが必要です。
改善策その2 V6プラスを使う(フレッツ光のみ)
左側にある「網終端装置」を迂回するためパケットロスが軽減されます。
月々の料金
導入費用:月々~1,500円 + ルーター費用(不要なケースもあり)
従来のPPPoE接続のプロパイダからV6プラス対応プロバイダ/光コラボへの乗り換えの場合
料金:現在の料金+〜500円(プロバイダ単体)
+別途V6プラス対応ルーター(無い場合)
光コラボならプロバイダ料金は、ほぼ変わりません。
今現在プロパイダとルーター/HGWがV6プラスに対応している場合
料金:現在の料金+0円〜200円
契約内容を変えず、V6プラスのオプションに加入するだけです。
違約金について
光コラボで特定のプロパイダーを強要されていたり、○年契約の場合はプロパイダー変更時に違約金がかかる場合がありますのでご注意ください。
スーパーやイオンの出張店で契約してしまった人は束縛性がある光コラボの可能性が高いです。
V6プラス対応ルーターについて
この記事を読んで新規で申し込む方がほとんどだと思うので、対応ルーターが少ない他の同じ接続方式のサービスは割愛させていただきます。
ただし、手持ちのルーターやHGWが「DS-Lite」などの接続方式に対応している場合はそちらを申し込んだ方がルーターを買い直す手間が省けます。※任天堂の携帯ハードではありませんw
一度手持ちの機器を調べることをお勧めします。
NTT DS-Lite対応HGW
V6プラス導入の流れ
1,ルーターもしくはHGWがV6プラスに対応しているか確認をする。
対応していない場合はルーター,HGWを買い直したり交換してもらいます。
対応ルーターとHGW一覧(V6プラス提供の公式ページ)
素早く検索する小技
スマホの場合はブックマークを開くときの設定ボタンを開いて「ページを検索」機能を使ってルーターの型番を調べると便利です。PCの場合は「Ctrl + F」のショートカットから検索してください。
また、〇〇シリーズとなってるモノもあるため最初の文字や数字を入力すると良いです。カラーを意味する「B」「W」は検索には不要です。カラー番号は型番の最後に書いてあります。
2,V6プラスを申し込めるプロバイダを選定してV6プラスオプション付きで申し込む
V6プラス対応プロバイダ一覧
バッファローのルーターで動作確認がとれてるV6プラス対応プロバイダの一覧表です。
V6プラス対応ルーターの公式ページから逆引きしてプロバイダを探します。このページに書かれていないプロバイダはV6プラス未対応の可能性が高いです。
真ん中までスクロールすると一覧が見れます。
プロバイダの選定基準
- 現在使っているプロバイダが既にV6プラスに対応しているか再確認
- 元の料金
- 束縛性がないか
- プロバイダ単品か光コラボ(フレッツ光とプロバイダの一体化)のどちらを契約するか
各要素を織り込んで選定することをおすすめします。
体感…
プロバイダ単品は1000円前後
光コラボは500円前後
でV6プラス対応プロバイダを契約出来ます。
筆者はいつでも解約できて最安値の光コラボの「おてがる光」を使っています。この光コラボが最高かというわけでもなく約800円のお助けオプションを外す手間やコールセンターが無知だったりしたのでおすすめではありません。あくまでも最安値を突き詰めたのでおてがる光を契約しました。
3,PPPoE接続から切り替わるまで待機
契約後は自動的にプロバイダとNTTの間で情報が共有されて数日後にV6プラスへの切り替えが入ります。基本的にはルーター側のWebの設定画面から自動設定の項目のボタンを押すか、ルーターを再起動すると切り替わります。
従来のPPPoE接続のようにIDやパスワードの入力は不要です。
ルーターの買い方/選び方
V6プラス対応ルーターをV6プラスを提供しているHPから選定してその型番を起点に価格コムで最安値を調べたり、メルカリなどで買います。中古の場合は2〜3年以内に発売されたルーターを買うと長持ちします。
選び方は
・ゲーム機器
・スマホ
・PC
・その他Wi-Fi接続機器
の台数を数えて仕様書に書いてある接続推奨台数を見ると良いです。同居人がいる場合も全員分漏らさず確認してください。低スペックだと接続台数が増えたときにまともにブラウジングができなかったり、高スペックだと無駄に電気代が増えます。
調べる手間が惜しくて、選ぶのがめんどくさい人は業務用のバッファロー「VR-U300W」を買ってください。V6プラス対応していて一番接続台数が多いです。
(約4万円/オーバースペック)
推奨接続台数:40台/理論接続台数:256台(~4LDK/3階建)
一軒家で部屋の数が多いご家族の方はルーターを1台ではなく、各部屋にフラットタイプの有線LAN接続されたルーターの子機機能(ブリッジモード)を導入すると安定します。高価ですが、メッシュWi-Fi対応品にすると無線でも安定した環境を構築できます。
V6プラスオプションが使えない場合
NURO光やau光の独自回線やマンションタイプでLAN方式を使っている人向けの項目です。
古典的ですが、パケットロスを一週間(168時間)計測してパケットロスが少ない時間帯を狙ってインターネット大会に参加しましょう。
時間指定が無いインターネット予選はこれで解決するはずです。本選の時間指定大会はごめんなさい。
有線接続なのにパケットロスが起きる主な原因はゴールデンタイムのサーバー負荷なので、この時間をあらかじめ探して避けるしかないです。プロバイダのユーザー層は事業者ごとに違うはずなので各自計ると良いです。
パケットロスチェッカー(PCのみ/有線接続の24時間連続計測を推奨)
通信のパケットロス(損失率)≠通信速度(Gbps)の認識をする
ここまでは「回線が切れなければなんでもいい」人向けの導入方法のみをなるべく簡潔に書いていきましたが、この項目では、なぜ通信が切断されるかを説明します。興味ある人や今後通信事情が変わった場合に適用したい人は読んでみてください。
前提知識として
通信のパケットロス(損失率)≠通信速度(Gbps)
の関係性を理解する必要があります。
例:ここでは1通信をお寿司1貫に例えます。
パターンA
Uber配達員がお寿司10貫セットを何事も無く家まで配達してくれました。(所要時間30分)
→この場合は10貫/30分です
お寿司の損失率は0%(10/10)
パターンB
Uber配達員が大とろ1貫のおまけつきお寿司11貫セットを配達しています。配達途中で大とろ1貫を食べてしまい寿司10貫を家に届けました。(所要時間30分)
→この場合でも10貫/30分です
お寿司の損失率は約9.1%(10/11)
このように通信(配達)が不安定になると、コンテンツ(寿司ネタ)が提供されずに頼んだ人が満足な体験にはなりません。
ですが、規定の時間内に同じ通信(配達)量ができてしまってるので通信(配達)速度は変わってません。
この認識がズレると、よく営業に使われる「通信速度が速い!!」を基準にゲーム用の回線を選んでしまうことになります。少しのパケットロスも勝ち負けに繋がるランクマッチやインターネット大会ではこのパケットロスがとても大きいです。
ゲームを競技としてプレイしないNTT/プロバイダのコールセンターや営業の人に聞いても本人たちは知る気力が無いので教えてくれません。教えてくれるのは秋葉原の店員さんか回線が切れてしまいインターネット大会で敗北をした経験がある人だけです。
パケットロスの具体的な原因
前の項目では寿司に例えましたが、実際になぜパケットロスが発生するのかを具体例をあげて説明します。屋内と屋外でそれぞれ原因があります。
理由1(屋内)
無線接続
電子レンジなどに電波を妨害されたり内臓アンテナが少ない無線カード機器を使用してるときに起こります。
解決方法は電波が妨害されずらい円柱状の有線LANを接続する環境を作ることです。無線接続は諦めてください。
理由2(屋内)
接続機器の不良
めったに起きないですが、経年劣化でゲーム機器の無線カードが故障したり、有線LANアダプターなどの接続端子が緩くなった機器同士の接続不良で起こります。猫とか犬とかの動物を飼っている人は毛が機器の中に入り込みショートして故障することもあります。
昔メルカリで買ったSwitch本体を分解修理したときに、ものスゴい量の動物の毛が入り込んでいました。。思い出すだけでも気持ち悪いですw
理由3(屋外)
プロバイダ間での通信損失
屋内の環境が万全でも、たくさんの人が同じプロバイダやNTTのサーバー機器に接続しているので、そのサーバーが混雑してしまうと通信の損失が起こります。
絶対に解決できる方法は存在しませんが、光通信の混雑を回避できるネットワークを構築しているV6プラスなどのサービスを使うと改善する可能性が高いです。今後V6プラスの設備も混雑した場合「DS-Lite」などの同じような技術が使われてる接続方式に変更することをおすすめします。
独自回線のNURO光やau光は変更出来ませんがフレッツ光なら変更出来ます。NTTは通信速度が出せないものの安定したサーバーを選択出来るのは唯一の利点です。
フレッツ光のマンションタイプについて
NURO光やau光の独自回線はそれなりに自分で調べて導入していると考えてるのでこの記事では割愛します。
本題のフレッツ光には大きく分けて3つの接続方式に分類することができます。細かい仕組みとか誰も興味ないと思うので僕の実体験を元に簡単に説明します。VDSL+V6プラスの環境以外は実際にすべて導入しました。
見分け方はONUと接続されてるコンセントの形で判別出来ます。形がわからなければコンセントに印字されてる文字をググるとわかります。
VDSL方式
固定電話のメタルケーブルを使った接続方式。最悪の接続方式です。私は導入した経験はありませんが、V6プラスも導入可能みたいです。通信速度はモバイル回線以下です。料金も光ファイバー方式とほぼ同じなので一生使いたくないです。
LAN方式
賃貸に「インターネット導入済み!」と書きたいがために「LANポートのみ」を部屋のコンセントに施工した方式。親ルーターは共有部になっているため当然プロバイダは選べずV6プラスは導入不可能。通信速度は住人にヘビーユーザーがいるとがた落ち。家賃に上乗せされてることもあります。付いてたらサブ回線で使うくらいです。
光ファイバー方式
戸建てタイプとほぼ同等の方式です。筆者は共同のマンションタイプの光ファイバー環境ですが大きくパケットロスを食らったことはありせん。戸建てもマンションタイプもV6プラスオプションを付けて使いましたが違いに気づいたことは無いです。
ちなみに戸建てタイプは共同部が無い光ファイバー方式のみです。
この画像の一番左のやつが光ファイバーの差し込み口です。埋め込み型ではない分離型の光コンセントもあります。
V6プラスをもっと知りたい人へ(無料書籍)
運営元の公式HPで技術書籍がPDF形式で無料配布されてます。興味がある方は読んでみてください。
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